今日は、脂肪とは何なのか?という話をします。
脂肪という単語を見ると、「脂肪=太る」というイメージが湧いてくる人が多いのではないでしょうか?
だから、「脂肪=悪者」みたいに考えている人も少なからず、いらっしゃるかもしれません。
でも、脂肪とは何なのか?という話は、このあと話していきますが、脂肪は僕らの体にとって必要不可欠なものであり、けっして「脂肪=悪者」ではありません。
強いて言うのなら、「脂肪の摂り過ぎ=悪者」と言うことはできます。
ですが、これは脂質に限らず、全ての栄養素にはそういう傾向があって、要するに、「○○の摂り過ぎ」は身体にとって良くない場合が多いのです。
だから、脂肪が身体に良くないというよりは、脂肪の「摂り過ぎ」が身体に良くない。必ずしも、脂肪は悪者ではないんだ。という認識で、今日の記事を読んでいただけたらなと思っています。
さて、この脂肪ですが、主に次の2つの意味があると考えています。
1.体脂肪の略
2.栄養学的に言うところの「脂質」のこと
なので、まずは体脂肪とは何なのか?と、脂質とは何なのか?という話をしていきます。
まず、体脂肪ですが、これはその名の通り、僕らの身体に備わっている脂肪(脂質)のことで、その場所によって、大きく皮下脂肪と内臓脂肪に分けることができます。
これら、皮下脂肪と内臓脂肪も、ダイエット中の方にとっては悪者扱いされる場合が多いのですが、これもさっきと一緒で、皮下脂肪も内臓脂肪も付き過ぎが健康や美容に良くないとされているのであって、それらが絶対的に悪いものではありません。
いずれにせよ、体脂肪というものは、体内に備わっている脂肪のことで、脂肪とは栄養学的に言うところの脂質のことです。
では、次に脂質とは何なのか?という話をします。
脂質とは、栄養学の教科書的な本から説明をお借りすると、脂質とは、水に溶けず、エーテル、クロロホルム、ベンゼンといった有機溶媒に溶けやすいものを総称して「脂質」という。だそうです。
これでは何のことか、ピンと来ない方が多いと思うのですが、簡単に言うと、
僕らの身体を構成している主な成分には、大人だと約6割の水分、それから筋肉を作るタンパク質、骨や歯を作るミネラル、そして、脂質があって、その脂質に関しては、水に溶けませんよ。ということです。
では、脂質は身体の中でどんな働きをしているのかというと、いろいろあるのですが、主なものを6つほどご紹介しましょう。
1.エネルギーの貯蔵と供給
人の主なエネルギー源は糖質と脂質なのですが、脂質は糖質と違って、そのエネルギー源を大量にストックしておくことができます。
この糖質と脂質の使われ方は、また別の記事で話せたらと思います。
2.内臓などの保護
皮下脂肪や内臓脂肪は倒れた時のクッションになって内蔵などを守ってくれます。
3.寒さから身を守ってくれる
体内から発生した熱を逃がしにくくしてくれます。
4.脂溶性ビタミン類の消化、吸収、運搬をしてくれる。
ビタミンA、E、Kなど水に溶けず、脂質に溶けて消化、吸収、運搬されます。
5.生体膜の構成成分
細胞膜は脂質で構成されています。
6.ホルモンの材料
脂肪酸から誘導脂質(脂肪酸、ステロイドなど)が作られ、その代表的な誘導脂質であるコレステロールから性ホルモンや副腎皮質ホルモンが合成されています。
といったところが、脂質の主な役割です。
要するに、何が言いたいのかというと、僕らの体内にある脂質は、体脂肪という名の邪魔者でななく、本来は身体にとって必要不可欠なものなのです。
ただし、脂質にはいくつもの種類があり、それぞれの働きも違いますし、必要量も違ってきます。
そのあたりは別の記事で話していこうと思っています。
今日は、繰り返しになりますが、脂質=悪者ではない。
ということを、お伝えしました。(脂質が少し可哀想だなと思ったもので)