トランス脂肪酸とは

今日は僕らが普段、料理に用いる油について。

油はいろいろと話すことが多いので、じわじわと話していこうと思うのですが、ものすごくざっくり話すと、油は大きく分けて、次の4種類あると僕は考えています。

1.可能な限り避けるべき油

2.摂取比率を下げた方が良いであろう油

3.摂取比率を上げた方が良いであろう油

4.積極的に摂取した方が良さそうな油

たぶん、健康面のことを考えたときに、この分類が一番実用的だと思うのですが、今日は1の可能な限り避けるべき油について、簡単に話してみようと思います。

 

油と聞くと、植物油がヘルシーで、お肉の脂肪などの動物性の油(脂)は体に悪そう。

日本人の多くは、このような認識で日々暮らしているわけですが、アメリカやEU諸国などでは、その認識がだいぶ異なります。

「トランス脂肪酸は健康を害する。」

これが日本を除く先進国の常識になりつつあります。

実際にニューヨークでは、このトランス脂肪酸に規制がかかり、事実上、外食産業ではトランス脂肪酸の使用は難しくなっています。

また、南米や韓国では、トランス脂肪酸の表示義務が課せられています。

でも、日本は表示義務さえない。

そんな状況なのです。

 

では、トランス脂肪酸とは一体何なのか?

一言でいうと、水素添加した脂肪酸のことなのですが、これだとよく分からないと思うので、具体例をあげると、マーガリンは典型的なトランス脂肪酸を含んだ油になります。

つまり、マーガリンは世界的に見ても、健康には良くないとされているものなのです。

このマーガリンをはじめ、多くの日本人たちがヘルシーだと思っている植物油は、実は酸化しやすい(保存期間が短くなる)ので、外食産業としては都合が良くないのです。

保存期限は長いほうがコストは下がりますから。

そこで、水素添加という技術を用いて、常温では液体の植物油をバターのように固体にして、酸化させないようにしたのです。

 

ちなみにトランス脂肪酸の分子は、プラスチックとそっくりらしいのですが、そのプラスチックのような油でコーティングすることで、腐らないフライドポテトやスナック菓子が誕生するのです。

消費者の健康のことをもっと考慮べきだと思うのですが、そんなことは後の祭りで、

冠動脈性心疾患にかかるリスクを高める。

悪玉コレステロールを増やすだけでなく、善玉コレステロールを減らす

などの悪影響は、いくつもの実験で証明されていますし、それ以外にも深刻な悪影響が指摘されています。

にもかかわらず、日本のスーパーマーケットでは、このトランス脂肪酸を含んだ食品が普通に売られているのです。

原材料名にマーガリンと書いてあるものは当然そうだし、ショートニングや植物油脂との記載があれば、ほぼトランス脂肪酸が含まれていると思っていいです。

パンやクッキーにはショートニングが入っているし、スナック菓子やフライドポテト、インスタントラーメン、カレーやシチューのルウ、ドレッシングなどには、植物油脂という名の油が使われていたりと。

トランス脂肪酸を含んだ食品は、あげればキリがありません。

 

なので、健康のことを考えるのであれば、可能な限り、加工された食品は買わない方が良いと、僕は考えています。

僕は自分で料理をすることが多いので、例えば、カレーはルウから作るし、パンも(ホームベーカリーでですけど)自分で作っていますが、トランス脂肪酸はほぼゼロでも、十分美味しい料理は出来ます。

若干手間は増えることもあるけど、工夫次第で手間も減らせるものも多いです。

 

ただし、トランス脂肪酸を全て排除するのはあまり現実的な話ではありません。

実際にニューヨークの規制も、トランス脂肪酸がゼロではありません。

「1食あたりの総量としてのトランス脂肪酸の使用を0.5g以下にせよ」という規制です。

これは別の記事で言及したいのですが、トランス脂肪酸はなるべく避けるべきではあります。

ですが、それが現実的に難しいというのもあるし、トランス脂肪酸を一切排除しない(つまり、ある程度は許容する)食生活には、実はメリットもあるのです。

そういった賢い健康法についても話していけたらと思っています。

 

カテゴリー: 栄養学・予防医学 タグ: , パーマリンク