僕はこのサイトで、
「美味しい料理を楽しみながら、健康体をキープしましょう。」
ということをお伝えしたいわけですが、そのために何をしたらいいのかと言ったら、それは一言で言うと、「最高の家庭料理」を作ることだと考えています。
「最高の」というのは、あくまで理想ですが、程度の差はあっても健康維持のために自分で料理を作ることは、とても重要だと思うのです。
そうは言っても、外食が絶対にいけないという話ではありません。
自分で料理を作らない方でも、病気にならず元気に人生を楽しんでいる方も実際にいらっしゃいますし。
いずれにしても、健康のことを想うのなら「栄養バランスのとれた食事」を心がけるべきだとは思います。
ただ1つ、ここで問題になるのは、外食がメインの場合、「栄養バランスのとれた食事」をとることが、いろいろな意味で難しいということです。
例えば、三大栄養素のバランスを考えると、現代人の多くは糖質(炭水化物)、脂質の摂り過ぎで、タンパク質が不足しがちです。外食においては特にそうです。
ですから、話の流れ的に「タンパク質を多く摂りましょう。」という話になるのですが、タンパク質源は炭水化物に比べて、お高い(値段が)という現実があります。
最近では、ダイエットに効果があるということで「糖質制限」が流行っていますが、タンパク質を多く摂れないのなら、当然「糖質の摂取を減らす」というアプローチも考えられます。
ですが、これは食事の「満足度」の問題があります。早い話、腹が膨れません。
食事の満足度を上げるのなら、お肉や魚といったタンパク質源を多めに食べるのが現実的な解決策ですから、やはり食費が高くつくことは否めません。
そもそも、糖質制限とは長期的に継続しなければ意味がありませんから、糖質制限ダイエットには、基本的に「糖質を含む食べ物以外なら何でも食べてOK」という、ある種の「逃げ道」が用意されているわけです。
糖質制限の是非については、また別の機会にお話できたらと思っていますが、ひとまず、糖質制限を続けている限り、多かれ少なかれ体重は減ります。つまり、ダイエットが目的ならその目的は達成できるでしょう。
また、健康維持のことを考えても、糖質の摂取を抑えてタンパク質の摂取を増やすことで肥満のリスクは下がるので、これは多くの場合、好材料です。
ですから、過度な糖質制限はオススメできないのですが、意識して糖質を控えて、タンパク質を積極的に摂ることは、基本的には良いことではあります。
あとは、食費をどうするか?という問題が残ります。
もし食費を抑えたいというのなら、食生活における炭水化物の割合を増やすことが最も簡単な解決策ですが、それでは糖質制限ではなくなってしまいます。
では、食費も抑えたい。かつ、糖質制限も行いたい。その解決策ですが、それは「自分で料理をすること」です。
自分で料理をすれば、食事の質を下げることなく、いくらか食費を抑えることができます。
それに、自分で料理をするようになると、タンパク質や脂質の質も選択できるようになるので、健康維持のためにできる選択肢が増えます。
例えば、外食に頼りっきりの食生活では、調理に使う油まで選ぶことはできません。
これについては「美味しい健康の書」を学んでいただいた方であれば、よく分かると思いますが、どんな油がベストなのかは、調理の種類によって変わるものです。
また、外食においては、肉、魚、野菜といった食材のクオリティを自分で選ぶことはできませんが、自分で料理をするなら、食材選びから自分で出来ます。
もちろん、食材や油、調味料にこだわったお店もあるでしょうが、それが近くにあるとは限らないし、仮にクオリティの高いお店があったとしても、お値段もお高いはずです。
一方、自分で料理をする場合は「面倒くさい」、「時間がない」といった問題はあります。
ですが、これらは「慣れ」によって、いくらか解消できる問題です。
料理を習慣にしてしまえば、あまり面倒だとは思わなくなります。
また、料理が習慣になってくると段取りが上手になったり、手早く調理できるようになるので、普通は時間的な負担も減ってくるものです。
だから、料理が習慣になっていない方は、是非とも料理を始めてみましょう。今日はそういう話です。
ちなみに、タンパク質を積極的に摂ることの利点は、三大栄養素のアンバランスの是正だけではありません。
タンパク質源には、現代人に不足しがちなビタミン、ミネラルも多く含まれていて、それらも一緒に摂ることができるというメリットもあるのです。
僕らが普段、食べている炭水化物は精製されたものが多く、ビタミンやミネラルは殆ど含まれていません。
もちろん、玄米や全粒粉になると話は別ですが、これらは外食においては、あまり一般的ではありません。
だからこそ、外食の場合は特にタンパク質源を意識して摂る必要があると思うのです。
それで、食費が高くなってしまうのが好ましくないのなら、繰り返しになりますが、自分で料理をしましょう。
料理の美味しさは、必ずしも時間に比例しません。
手軽にできて美味しいものもありますから、そういったレシピも追々ご紹介していけたらと思っています。