食材と食品の違い

栄養バランスのことを考えるのなら、多くの場合、「食材>食品」という優劣があります。

これは例えば、りんごは食材でアップルジュースは食品ですが、この2つを比較すれば、すぐに分かることです。

まず、アップルジュースにはりんごに含まれている食物繊維が含まれていません。

また、市販のアップルジュースは加熱処理されているものが殆どです。そのため、熱に弱いビタミン、酵素などは失活してしまいます。

よって、栄養素のバラエティに富んでいるのはアップルジュースではなく、りんごという話です。

それに、アップルジュースのような食品は、ある程度、日持ちさせる必要があるので、酸化防止剤という名のビタミンC、ないしビタミンEなど、ある特定の栄養素が添加されていることが多く、それによって栄養素の偏りが生じます。

そういう意味でも、栄養のバランスを考えるのなら、「食材>食品」になってしまうのです。

このサイトでお伝えしている「健康のことを想うなら、なるべく自分で料理をした方がいいですよ。」という話は、食材を中心とした食生活を送って欲しい。こういった理由もあるのです。

 

ただし、これは自分で料理をしてみれば分かることですが、「美味しい料理は食材だけでは作ることができない」という現実もあります。

加熱調理に使う油は食材ではなく食品ですし、醤油やソースといった調味料も食品ですし、塩にしても海水から作られた加工食品なのです。

ですから、食事に美味しさを求めるなら、食材100%の食生活は不可能なことで、理想的なスタイルは食材を中心に食品も程よく使うことだと思うわけです。

 

これを踏まえた上で、今日は食材と食品の違いについて話します。

その区別が曖昧なものもありますが、基本的には自然界に存在する「食べられるもの」、もしくは、それを切っただけのものを食材と呼びます。

そして、その食材に何らかの加工を施したものを食品と言います。

僕はこのように解釈しています。

ですから、スーパーの野菜売り場にある野菜たちは食材ですし、豚肉の小間切れや魚の切り身なども食材です。

 

曖昧なものとしては、お米や小麦粉といった穀物です。

お米にしろ小麦にしろ、普通は稲穂ごと売られてはいません。

稲刈りをした後に、脱穀、精米、製粉など何らかの手が加わるので、これらは食品とも言えなくないです。

ただ、穀物の籾殻は普通、食べるものではないことを考えると、玄米に関しては食材と呼べそうです。

ですが、白米になると玄米をさらに削り、糠層と胚芽を取り除きます。なので、白米は玄米よりは食品よりです。

 

小麦はお米とは違い、外皮が厚く硬い。そして、胚乳部分はやわらかいので、可食部だけを分離させることが難しく、小麦は一度粉にしてから、「ふすま」と呼ばれる部分を取り除きます。

ふすま入りの小麦粉は全粒粉、ふすまを取り除いた粉が精製された小麦粉と呼ばれています。

これも玄米と同じ考え方で、全粒粉は可食部分が全て含まれている粉ですから、食材と呼んでいいでしょう。

一方、精製された小麦粉は食材というよりは食品に近いものです。

 

いずれにしても、「食材>食品」を考慮するなら、なるべく白米よりは玄米、精製された小麦粉よりも未精製の全粒粉を食べましょう。という話になります。

でも、これは本当に「なるべく」で構いません。特に現代においては。

巷の健康法では、「白米は死んだお米」だとか、一切食べてはいけないようなことを言う人もいるのですが、それは「今」という時代をあまり考えていない気がします。

というのも、今は昔とは違って、お米をそこまでガッツリ食べているわけではありません。

普段の食生活において、主菜、副菜をバランスよく摂っていれば、白米に不足している栄養素も十分に摂ることができるようになっているのです。

 

ただし、主食(炭水化物のこと)だけをガッツリ食べている人も見かけます。

この間コンビニに行ったら、おにぎりとメロンパンという組み合わせを買っている人を見かけましたが、これは典型的だなーと感じました。

食品も食材から作られていることは確かなので、別に中食も外食も否定はしません。

それにしても、おにぎりとメロンパンという組み合わせは、栄養素的には炭水化物が多すぎで、タンパク質、微量栄養素が足りないので、あまりオススメはできません。

 

僕は中食も外食もいろいろとコントロールしづらい部分があって、健康のことを想うのなら、自炊の頻度を増やして欲しいと考えているわけですが、時間がかかるのは事実です。それはデメリットかもしれません。

ですから、時には中食、外食に頼るのも良いとは思います。

その際に注意していただきたいことが、今日の話、つまり、食材と食品の違いになります。

 

まず気づいて欲しいことは、先程のおにぎりとメロンパンは食品ですが、「食品から作られた食品」だということです。

一言でいうと、食品の度合いが高いのです。

では、例えば、レバ定食であればどうでしょう?

白米を食品扱いしたとしても、レバー、にら、人参、玉ねぎなど食材の割合が増えます。少なくとも、おにぎり&メロンパンよりは食品の度合いは高くありません。

もちろん、食材の調理法や、それに用いる油や調味料のクオリティの問題はあります。

ですが、それらはどちらかと言うと二の次的な要素で、まずは「食品以上に食材の割合を増やしていけばいいのでは?」ということが、今日お伝えしたかったことです。

 

どうしても自分で料理するのが面倒、時間がない。という方がいらっしゃったら、まずは食材の割合が多い中食、外食を意識して、そして実際にそうしてみてください。

そうすると、ちょっと食費が高くなることに気づきます。

じゃあ、自分で作るか・・(食費を抑えるために)という流れで、自炊をスタートした人もいます。

まずは、自炊の第一歩を踏み出すためにも、まずは食材メインの食生活にシフトしてみてはいかがでしょう。

いずれにしても、食の楽しみを失わずに健康体をキープするには、ある程度、お金をかけるか、時間をかけるか、どちらかになるとは思います。

 

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